★ 採用面接を行う際の質問について
新卒や中途にかかわらず、従業員を雇用する際に面接を行わないことはないと思
います。しかしながら採用を専門としている担当者ならいざ知らず、急に面接を担
当することとなった場合にどうしたらよいのか。質問していいこと、悪いことなどに
ついて、厚生労働省から提示されている公正な採用選考についてを見ながら確認
したいと思います。
1.公正な採用選考のための基本方針
採用選考にあたっては、次の2点を基本的な考え方として実施すべきとされてい
ます。
@応募者の基本的人権を尊重すること
A応募者の適性・能力のみを基準として行うこと
具体的には、家族状況や生活環境といった応募者の適性・能力とは関係のない事
柄によって採否を決定しないことが求められています。そのため、これらの事柄を
を応募用紙に記入しない、採用面接で質問しないといったことが重要になります。
2.就職差別につながる恐れのある不適切な質問
採用面接において応募者の緊張を和らげたり、応募者の就職意欲を確認するため
に様々な質問をしますが、次のような質問については就職差別につながる恐れがあ
るとされています。なお、これらの事柄を採用基準としないつもりであっても把握する
ことで結果的に採否決定に影響を与えることになるため、把握すること事態を避けた
方がよいかもしれません。
3.就職差別につながる恐れのある質問例
@本籍について
・本籍地はどこですか。
・ご両親の出身地はどこですか。
・生まれてからずっと現住所に住んでいるのですか。
A住所や環境について
・○○町の△△はどのへんですか。
・住んでいる地域の環境はどうですか。
・住まいは国道○○号線のどちら側ですか。
B家族構成や家族の職業・地位・収入について
・お父さんはどこに勤めていますか。役職は何ですか。
・家の家業は何ですか。
・ご両親は共働きですか。
・ご家庭はどんな雰囲気ですか。
C思想・信条、宗教、尊敬する人物、支持政党について
・信条としている言葉は何ですか。
・あなたの尊敬する人物は誰ですか。
・どんな本を愛読していますか。
・自分の生き方についてどのように考えていますか。
D男女雇用機会均等法に抵触する質問
・結婚、出産しても働き続けられますか。
・学生時代は自宅通学でしたか。
・結婚の予定はありますか。
■参考となるリンク先
厚生労働省「公正な採用選考について」
http://www2.mhlw.go.jp/topics/topics/saiyo/saiyo1.htm